前時の学習:水素とアンモニアの発生
本時の学習では、物質には、それぞれ固有の融点(凝固点ぎょうこてん)があり、(例えば、氷が溶ける温度は0度C、砂糖が溶けるのは182度C、鉄は1535度Cである)63度Cという都合の良い融点をもつパルミチン酸を使って融点(凝固点)を測定し、正確で美しいグラフをつくらせることをねらいとする
<本時の学習>
・パルミチン酸を使って融点(凝固点)を測定し、正確で美しいグラフをつくらせる
<準 備>
・パルミチン酸 ・試験管 ・割りばし ・温度計 ・水 ・加熱器具 ・学習プリント
活動内容 | 時間 | |
導入 | 1.本時の学習について知る | 10分 |
展開 | 2.状態変化について確認する 3.融点と沸点について確認する 4.パルミチン酸を使って、実験装置を組み立て、実験を行う | 30分 |
まとめ | 5.本時の学習を振り返る | 10分 |

<授業の流れ>
1.本時の学習について知る
2.状態変化について確認する
3.融点と沸点について確認する
指導上の留意点
① 固体の物質が液体になるときの温度を 融 点 という。
(水の融点は0℃、パルミチン酸の融点は63℃ )
② 液体が沸騰するときの温度を 沸 点 という。
(水の沸点は100℃、パルミチン酸の沸点は351℃)
4.パルミチン酸を使って、実験装置を組み立て、実験を行う

① パルミチン酸をはかりとり、試験管に入れる。
(教科書では メントール を使用している。)
② 装置を組み立てて加熱し、パルミチン酸の温度を測定する。
・パルミチン酸の量は、温度計の玉が十分過ぎるぐらい隠れる量を入れる
(溶けると体積が減るため、融解や凝固の途中の様子を観察しやすい)
・水はビーカーの1/4程度でよい
・パルミチン酸は水没させず、水蒸気で暖めると安定する
・火力は強すぎると融点が分からないし、弱すぎると時間がかかりすぎる
・実際に過熱して、グラフを書きはじめればわかるので調節する
・30秒毎の計測がよい
・火を止める温度は、75度がよい
・火を止めてからは、空気中で冷やす
・パルミチン酸の状態を観察させる(表面から固体になってくる)
③ 30秒ごとに温度を記録し、70℃くらいになったら加熱をやめる。
④ 装置から外し、温度が下がっていくときの変化を記録する。
⑤ 結果をグラフにまとめ、考察を行う。
5.本時の学習を振り返る
・全体で押さえるポイントを共有し、学習プリントにまとめさせる
・互いにプリントを見せあう時間をとってもよい
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<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
2 科学的な思考
A パルミチン酸の状態変化について独自の観点から思考することができる
3 実験・観察の技能・表現
B パルミチン酸を加熱した(冷やした)時の温度変化を正しく記録することができる
4 自然事象についての知識・理解
B 物質の融点と凝固点を、それを加熱した(冷やした)ときの温度変化から説明できる
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<参考資料>学習プリント例
学習プリント例(教師用・生徒用)
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