前回の学習:酸化銀の熱分解
本時では、料理に使う『ベーキングパウダー』の主成分である炭酸水素ナトリウムを試験管内で加熱し、性質の変化について調べる
<本時の学習>
1.炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム + 二酸化炭素 + 水
になることを理解する
2.炭酸水素ナトリウムを加熱すると、熱分解という化学変化が起こる
ということを理解する
<準 備>
・炭酸水素ナトリウム ・ガスバーナー ・試験管 ・マッチ ・燃えかす入れ
・石灰水 ・薬さじ ・ろ紙 ・電子天秤 ・薬包紙 ・ビーカー ・塩化コバルト紙
・ピンセット ・フェノールフタレイン液
※実験班は4人班推奨
活動内容 | 時間 | |
導入 | 1.事前に配付された学習プリントに実験手順をまとめる 2.実験の手順を教師と確認する | 10分 |
展開 | 3.炭酸水素ナトリウムを加熱し、炭酸ナトリウムと二酸化炭素と水を確認する 4.化学反応式の確認をする | 20分 10分 |
まとめ | 5.本時の学習を振り返る | 5分 |


<授業の流れ>
発問Q.皆さんに質問です。ホットケーキが膨らむ理由は?
ヒント:熱分解して、2種類の気体が発生することによって膨らみます
答えは後述します
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1.事前に配付された学習プリントに実験手順をまとめる
・事前に学習プリントを配付して実験方法を予想させることで、
スムーズな実験を行うことができ、授業前に予習をした生徒の確認をすると
生徒のモチベーションも上がる。実験の時間を確保することも可能となる。
2.実験の手順を教師と確認する
・教師の演示実験、説明、デジタル教科書などの動画を見せるなどの方法で
実験手順の確認を行う。
【指導上の留意点】
・生徒実験では、50mlのビーカーに炭酸水素ナトリウムを入れて配付し、
正確に使用g数を量りとる
・ベーキングパウダー(ふくらし粉)の成分を調べる
→ 品質表示の欄に『炭酸水素ナトリウム』とある
・教師の演示実験により、加熱前後の白い物質を水に溶かし、
フェノールフタレイン液を1滴入れて反応を比較してもよい。
→ 加熱後の物質に反応あり(濃いピンク色になる):強いアルカリ性
3.炭酸水素ナトリウムを加熱し、炭酸ナトリウムと二酸化炭素と水を確認する
・試験管の口を下向きにする理由を考えさせる
→ 『水』が発生する
・発生する気体の調べ方をまとめる
→ 石灰水で『二酸化炭素』を調べる
※冒頭の発問Q:答え
→『二酸化炭素』と『水蒸気』が発生し、それが吹き出ることによりホットケーキは膨らみます
4.化学反応式の確認をする
炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム + 二酸化炭素 + 水
5.本時の学習を振り返る
・全体で押さえるポイントを共有し、学習プリントにまとめさせる
・互いにプリントを見せあう時間をとってもよい
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<評価基準>
1.自然現象への関心・意欲・態度
2.科学的な思考
3.実験・観察の技能・表現
B 火傷や怪我に注意して安全に実験できる
B 炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化コバルト紙の変化について
4.自然現象への知識理解
B 炭酸水素ナトリウムが炭酸ナトリウムと二酸化炭素と水に分解すると理解できる
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<参考資料>学習プリント例
学習プリント例(教師用)
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